転生公爵令嬢のイチオシ!

王宮の豪華で荘厳な雰囲気のパーティー会場。
わぁ、大きなシャンデリア。
もうパニック起こし過ぎて逆にこのくらいでは驚かなくなってきた。

なぜなら横にいるストライブ様、レ、レイ様だ。
エスコートは完璧にしてくれる。
人見知りのメリアーナを上手くフォローもしてくれる。
貴族達との会話もそつなくこなしてくれる。
とても助かる。

だが…

いつにも増して攻撃力がハンパない。
キラキラオーラも放っているように見える。
こっちの方がキケンだ!!
HPの消費を抑えなければ。
…あのテーブルの上の飲み物はポーションではないのかしら?

「レイ!」

「アレックス」

先日教室でストライブさ…じゃなくて、レ、レイ様を呼んでくださった方だわ。

「ヴァリテ様、ご、ごきげんよう」

ヴァリテ様もビシッとお洒落に正装していてお似合いだ。
やっぱり学園の制服とは違って大人っぽく見えるけど、この人も16歳だよね?

「メリアーナ嬢、ドレスがとてもお似合いですね。これは、また…」

「ありがとうございます?」

誉めてくれたけど、どこか変かしら。
ドレスを見て首を傾げる。

「レイの独占欲丸出しだな」

ヴァリテ様がニヤニヤしながらレ、レイ様をからかっていた。

「うるさい。これでも抑えた方だ」

はいっ!!
レイ様の照れ顔いただきました!!
か、かわい…!!
今日は本当に一体何なの!?
プルプルしながら俯く。
も、もう帰っていいかしら?

「…」

しかし、私の紫色もあるだろうけど、やっぱりレイ様の紫色も入ってるのね。
そう思うとこの距離の近さをより意識してしまう。
家族以外の男性とこんなに近づくことはなかったメリアーナ。
ひー!恥ずかしい!
治まった顔の赤みが復活して真っ赤になった。

「クスクス。真っ赤だね。レイが言う通りに可愛いね。じゃあまた」

ヴァリテ様は知り合いの方に呼ばれて行った。

「…大丈夫?少し座る?」

「は、はい」

いや、レイ様のせいですからね。

豪華でふかふかのソファーまで連れて行ってくれた。
ちょっと座って休憩。
飲み物を取って来てくれて喉を潤す。
残念ながらポーションではなかったが美味しい。

「ふぅ」

でも少しだけ落ち着いたわ。
ふと、周りの人々がまたチラチラと私達を見ている。
学園のオーディエンス達より年齢層が広がったわ。
面白くもなんともないと思うのだが…。
何が気になるのかしら?

でもレイ様も私を見てるわ。
…じゃあ私だって見てやるわ!!
変な対抗意識が芽生えてキッと上を向く。

「っ!!」

レイ様の満面の笑顔!!
返り討ちにされました…。

「メリアーナ様」

里英ちゃんと早苗様が近くに来てくれた!
救世主!いえ、元イチオシ社の女神様達!!

「ストライブ様、少々メリアーナ様をお借りしてよろしいでしょうか?」

早苗様がストライブ様に聞いてくれた。

「すぐに戻りますので」

里英ちゃんもありがとう!
私のHPは限界に近づいてます。

「ではあとでね。メリアーナ」

レイ様のキラキラ笑顔またいただきましたー!

そして元イチオシ社の女神様達に救助された。


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