転生公爵令嬢のイチオシ!
7.レイside
メリアーナ嬢をエスコートできることになった。
誰よりも、そしてフレッド様よりも先にと少し強引に承諾させてしまったかなとは思うが。
でも今は余裕がない。
メリアーナ嬢の婚約が解消されたからだ。
小さな頃から君が家族で出席していたパーティーやお茶会などでたまに見かけるたびに気になっていた。
なんとなく目で追ってしまう。
なんとなく心の中にいる。
王妃様の関係で決まった婚約者がいることを知った時は、ああ、そうなのかと少し残念に思うくらいだった。
しかし、学園に入学してきた君をやっぱり目で追ってしまう。
どうしてこんなに気になるのか。
婚約者といる君はあまり幸せそうに見えなかった。
そんな気になる存在だった君と話ができた。
『あ、あのストライブ様でしょうか?』
『ク、クリスク公爵家長女、メリアーナと申します』
人見知りであまり会話が得意ではない君が顔を赤くしながら話をしてくれた。
私を見て。
『私が作ったお人形なのです』
やっと君と…!
このチャンスを逃すわけにはいかない!!
急いでメリアーナ嬢へ贈るドレスや装飾品を実際に見て選び、さりげなく対に見えるように手配する。
まだ婚約者でもないのにあからさま過ぎては駄目だろう。
幸いにも私もメリアーナ嬢も紫色の特長がある。
紫色をお互いに入れてもおかしくはないはずだ。
髪飾りは完全に私の色を示しているが…。
しかし、仕上がりは予想を越えた対になるものになっていた。
まるで私の気持ちをこれでもかと表しているようだ。
だが、私達を見て勘違いする人がいても良い。
学園で噂が広まってるのと同様に好都合だ。
今まで私が婚約者を決めずにいたのはなぜか。
それを知っている身内の気合いの入れようにも苦笑してしまう。
手配してくれた侯爵家の人達へ笑って感謝を述べた。
「ありがとう。必ず射止めてみせるよ」
パーティー当日のメリアーナ嬢を見た瞬間、言葉を失った。
少女らしさと大人の女性らしさ、両方の魅力溢れる姿。
他の男になんて見えないように、このまま連れ去りたいと本気で思った。
そして、自分の色を纏ってくれる喜び。
恋い焦がれていた気持ちが抑えきれず、言葉が暴走する。
怖がらせたくはない。
でも私の気持ちにも気づいて欲しい。
私の方を向いて欲しい。
王家との繋がりができる為に、メリアーナ嬢の婚約者として名を上げる者はとても多い。
そんな邪な目的を持った奴らは絶対に近づけさせない。
クリスク家やフレッド様のガードが固かったのもありがたかった。
本当はダンスも一緒に踊って仲を深めたい、そして周りにも印象づけたい、メリアーナの相手は私なのだと。
そう思ったが、彼女の緊張を和らげようと庭園の花を見に行った。
社交的ではないメリアーナ。
注目を集めることに疲れているようだ。
冷たい風で風邪をひかないようにメリアーナに私の上着を掛けた。
赤くなって震える。
本当に可愛くて、愛しくて。
この気持ちを伝えた。
幸せだと。
涙を流してしまった君に、やり過ぎてしまったかと焦った。
でも綺麗な涙を流す君に見惚れる。
「なぜ…?」
なぜ泣いてしまったのか尋ねた。
頬に手を添える。
「…分からないの。……ドキドキしすぎて」
「ーーーッ!!」
思わず抱きしめてしまった。
愛しい君を。
誰よりも、そしてフレッド様よりも先にと少し強引に承諾させてしまったかなとは思うが。
でも今は余裕がない。
メリアーナ嬢の婚約が解消されたからだ。
小さな頃から君が家族で出席していたパーティーやお茶会などでたまに見かけるたびに気になっていた。
なんとなく目で追ってしまう。
なんとなく心の中にいる。
王妃様の関係で決まった婚約者がいることを知った時は、ああ、そうなのかと少し残念に思うくらいだった。
しかし、学園に入学してきた君をやっぱり目で追ってしまう。
どうしてこんなに気になるのか。
婚約者といる君はあまり幸せそうに見えなかった。
そんな気になる存在だった君と話ができた。
『あ、あのストライブ様でしょうか?』
『ク、クリスク公爵家長女、メリアーナと申します』
人見知りであまり会話が得意ではない君が顔を赤くしながら話をしてくれた。
私を見て。
『私が作ったお人形なのです』
やっと君と…!
このチャンスを逃すわけにはいかない!!
急いでメリアーナ嬢へ贈るドレスや装飾品を実際に見て選び、さりげなく対に見えるように手配する。
まだ婚約者でもないのにあからさま過ぎては駄目だろう。
幸いにも私もメリアーナ嬢も紫色の特長がある。
紫色をお互いに入れてもおかしくはないはずだ。
髪飾りは完全に私の色を示しているが…。
しかし、仕上がりは予想を越えた対になるものになっていた。
まるで私の気持ちをこれでもかと表しているようだ。
だが、私達を見て勘違いする人がいても良い。
学園で噂が広まってるのと同様に好都合だ。
今まで私が婚約者を決めずにいたのはなぜか。
それを知っている身内の気合いの入れようにも苦笑してしまう。
手配してくれた侯爵家の人達へ笑って感謝を述べた。
「ありがとう。必ず射止めてみせるよ」
パーティー当日のメリアーナ嬢を見た瞬間、言葉を失った。
少女らしさと大人の女性らしさ、両方の魅力溢れる姿。
他の男になんて見えないように、このまま連れ去りたいと本気で思った。
そして、自分の色を纏ってくれる喜び。
恋い焦がれていた気持ちが抑えきれず、言葉が暴走する。
怖がらせたくはない。
でも私の気持ちにも気づいて欲しい。
私の方を向いて欲しい。
王家との繋がりができる為に、メリアーナ嬢の婚約者として名を上げる者はとても多い。
そんな邪な目的を持った奴らは絶対に近づけさせない。
クリスク家やフレッド様のガードが固かったのもありがたかった。
本当はダンスも一緒に踊って仲を深めたい、そして周りにも印象づけたい、メリアーナの相手は私なのだと。
そう思ったが、彼女の緊張を和らげようと庭園の花を見に行った。
社交的ではないメリアーナ。
注目を集めることに疲れているようだ。
冷たい風で風邪をひかないようにメリアーナに私の上着を掛けた。
赤くなって震える。
本当に可愛くて、愛しくて。
この気持ちを伝えた。
幸せだと。
涙を流してしまった君に、やり過ぎてしまったかと焦った。
でも綺麗な涙を流す君に見惚れる。
「なぜ…?」
なぜ泣いてしまったのか尋ねた。
頬に手を添える。
「…分からないの。……ドキドキしすぎて」
「ーーーッ!!」
思わず抱きしめてしまった。
愛しい君を。