転生公爵令嬢のイチオシ!
学園祭
1
学園祭の準備が始まった!
私達のクラスはクイズ形式の『脱出ゲーム』をすることになった。
学園の広い講堂Bの使用許可が下りて大掛かりな物になる予定だ。
『脱出ゲーム』?
貴族が通う学園なのに?
前世の香りがプンプンするのだけどいいのかしら?
クラスの皆で講堂Bの下見へ。
「えー!こんなに広い所で!?でも私達で大掛かりな設営とか無理じゃないの?」
実行委員の里英ちゃんに聞く。
「土台やセットなどは規定の範囲内の予算を使用してプロに発注します。セレブ学園ですので」
『経理の早苗様』キリッと登場!!
今は早苗様の時と違って眼鏡を掛けていないけど、なんだか眼鏡が見える気がする。
「なるほど」
「その分私達は凝った内容のクイズにできるし、私達で作れるセットは学園祭らしく手作りもするわよ!」
里英ちゃんの目が燃えている!
「とても楽しそうなゲームだね。私も問題を考えるよ」
ライル殿下も脱出ゲームに興味があるみたい。
また教室に戻りクイズを考えたり小道具を作ったり、各チーム毎に別れて作業した。
ライル殿下は私と同じクラスだけど、学園祭はいろいろな角度から見学したいらしく、お兄様のいる生徒会に行ったり、他のクラスも見に行ったりしている。
ただ、私に絡んでくるのは相変わらずで、私がレイ様と一緒にいる時は特に。
最近の悩みでもある。
「メリアーナ!そろそろ大丈夫かな?」
放課後にレイ様が迎えに来てくれた。
「はい。本日の作業は終了しました」
帰りの仕度をして鞄を手に持つとイッチくんマスコットも揺れる。
そんなイッチくんを見て微笑んでいると、レイ様も嬉しそうにしていた。
「あれ?婚約者でもないのに送り迎え?私が代わりに送るよ!メリアーナ嬢も私の方がいいよね?」
もー!また来た!
レイ様の方が良いに決まってるでしょ!
でもなんだかライル殿下は楽しそうにも見えるんだよね。
なんで?
「いえ、メリアーナは私が送ります。フレッド様とのお約束事でもありますし」
レイ様が教室の中まで来てくれて、またサッと私とライル殿下のあいだに入ってくれた。
「ええ、残念だなぁ。そうだ!明日はメリアーナ嬢に学園の中をもう少し案内してもらいたいな」
ライル殿下は両手を広げて少し大袈裟なポーズをしたあとに聞いてきた。
「えっ!ご案内ですか?でも…」
お兄様がしていた筈だけど。
「ね!」
ライル殿下が近づこうとすると、レイ様がまたサッと背中に隠してくれた。
「学園内はフレッド様が詳しくご案内をしていたと思います。では私達は失礼いたします」
レイ様が私の手を繋いで教室から出る。
「レイ様、ありがとうございます」
「いや、今日は大丈夫だった?」
「はい。リエッタ様やサナエラ様もいますし、先程もレイ様に助けていただきました。でも、ライル殿下は私がレイ様と一緒にいる時の方が何かと絡んでくるような気がいたします」
「そうか…」
レイ様はまた少し考えていた。
私達のクラスはクイズ形式の『脱出ゲーム』をすることになった。
学園の広い講堂Bの使用許可が下りて大掛かりな物になる予定だ。
『脱出ゲーム』?
貴族が通う学園なのに?
前世の香りがプンプンするのだけどいいのかしら?
クラスの皆で講堂Bの下見へ。
「えー!こんなに広い所で!?でも私達で大掛かりな設営とか無理じゃないの?」
実行委員の里英ちゃんに聞く。
「土台やセットなどは規定の範囲内の予算を使用してプロに発注します。セレブ学園ですので」
『経理の早苗様』キリッと登場!!
今は早苗様の時と違って眼鏡を掛けていないけど、なんだか眼鏡が見える気がする。
「なるほど」
「その分私達は凝った内容のクイズにできるし、私達で作れるセットは学園祭らしく手作りもするわよ!」
里英ちゃんの目が燃えている!
「とても楽しそうなゲームだね。私も問題を考えるよ」
ライル殿下も脱出ゲームに興味があるみたい。
また教室に戻りクイズを考えたり小道具を作ったり、各チーム毎に別れて作業した。
ライル殿下は私と同じクラスだけど、学園祭はいろいろな角度から見学したいらしく、お兄様のいる生徒会に行ったり、他のクラスも見に行ったりしている。
ただ、私に絡んでくるのは相変わらずで、私がレイ様と一緒にいる時は特に。
最近の悩みでもある。
「メリアーナ!そろそろ大丈夫かな?」
放課後にレイ様が迎えに来てくれた。
「はい。本日の作業は終了しました」
帰りの仕度をして鞄を手に持つとイッチくんマスコットも揺れる。
そんなイッチくんを見て微笑んでいると、レイ様も嬉しそうにしていた。
「あれ?婚約者でもないのに送り迎え?私が代わりに送るよ!メリアーナ嬢も私の方がいいよね?」
もー!また来た!
レイ様の方が良いに決まってるでしょ!
でもなんだかライル殿下は楽しそうにも見えるんだよね。
なんで?
「いえ、メリアーナは私が送ります。フレッド様とのお約束事でもありますし」
レイ様が教室の中まで来てくれて、またサッと私とライル殿下のあいだに入ってくれた。
「ええ、残念だなぁ。そうだ!明日はメリアーナ嬢に学園の中をもう少し案内してもらいたいな」
ライル殿下は両手を広げて少し大袈裟なポーズをしたあとに聞いてきた。
「えっ!ご案内ですか?でも…」
お兄様がしていた筈だけど。
「ね!」
ライル殿下が近づこうとすると、レイ様がまたサッと背中に隠してくれた。
「学園内はフレッド様が詳しくご案内をしていたと思います。では私達は失礼いたします」
レイ様が私の手を繋いで教室から出る。
「レイ様、ありがとうございます」
「いや、今日は大丈夫だった?」
「はい。リエッタ様やサナエラ様もいますし、先程もレイ様に助けていただきました。でも、ライル殿下は私がレイ様と一緒にいる時の方が何かと絡んでくるような気がいたします」
「そうか…」
レイ様はまた少し考えていた。