転生公爵令嬢のイチオシ!
そして、いよいよ明日から学園祭が始まる!
学園中からワクワク感が伝わってくる!
学園祭の実行委員の里英ちゃんは講堂と教室を行ったり来たり往復して確認をしていた。
皆も里英ちゃんを信じて作業を進めている。
クラスの団結力も上がってきているみたい。
「ストライブ様よ。メリアーナ様」
講堂から戻ってきた里英ちゃんが私を呼ぶ。
「ストライブ様、ご協力ありがとうございました」
里英ちゃんがレイ様にお礼を伝えている。
協力ってなんだろ?
みんなの注目を浴びながら廊下へ出た。
「忙しい時にごめんね。少しでも会いたくて。これを」
「あ、ありがとうございます…」
薄いピンクと紫の薔薇の小さな花束とラッピングされた小さな箱を貰った。
「可愛いお花…」
私の好きな色だわ。
オーディエンスから『きゃあー!』と声がする。
「まったく。あれでどうしてまだ恋人じゃないの?」
リエッタとサナエラの席に近づくライル。
「ライル殿下。…殿下にはご婚約者様がいらっしゃいましたよね?」
「マクラナ嬢。そうだよ。とても大切な婚約者がいるよ」
「ではなせあのおふたりに?」
「大切な人と半年間離れなければならない寂しさ、分かるかい?オーレル嬢。そんな時に王宮のパーティーでイチャイチャしてるの見たらさぁ」
「もしかして…」
「仲が良いあのふたりにちょっとした嫌がらせさ」
「まあ!」
「あとは、レイへの助けになればってところだね。以前レイには私が婚約者とケンカをした時に仲裁してもらったことがあってね。その恩返しもあるのさ。恋にはスパイスも必要でしょ?」
「フフフッ。そうだったんですね」
「でもメリアーナ嬢って本当に鈍いね。少し邪魔をしたらすぐに気づくと思ったのにさ。ちょっとお手上げかも」
「乙女心は複雑なんですよ。でも最近は何か考えている時もありますよ。ストライブ様を見つめながら」
「そう?少しは効き目があったかな?あんなにレイしか見えてないのにね…」
「本当に」
レイ様からの花束を抱きしめて微笑む。
「これは?」
お花と一緒にプレゼントしてくれた小さな箱には何が?
「メリアーナによく似合うと思うよ」
レイ様も優しく微笑む。
「今日は合同で演奏の練習があって、馬車まで送れそうにないんだ。クリスク家の迎えが来るまで待っているんだよ」
心配そうなレイ様の眼差し。
「また明日ね」
レイ様は私のストレートの薄紫の髪を名残惜しそうに触って教室へと戻って行った。
「…」
また胸が甘く痛む。
レイ様が歩いて行くうしろ姿をしばらく見ていた。
そして、クラスメイトの注目を浴びながら自分の席へ戻る。
花束で顔を隠して座る。
「毎日甘々ねー」
「牽制もしに来たわね」
里英ちゃんと早苗様が作業をしながら感心したように言う。
「メッセージカードもあるわよ」
「!!」
ドキドキしながらお花の中にあるカードを開く。
『大切な君へ』
「!!」
「これでまだ何も言われてないの?」
「…」
しばらく顔を上げられなかった。
今日の作業をすべて終わらせて各自帰宅する。
私もライルさんが迎えに来てくれた。
馬車まで行く途中で誰かの視線を感じて立ち止まる。
「メリアーナお嬢様?どうかされましたか?」
「…いえ、なんでもないわ」
気のせいかな?
すごく見られてたような?
でも最近は何かと注目されてるから視線に敏感になってるだけかな?
そのまま気にしないで屋敷に戻った。
学園中からワクワク感が伝わってくる!
学園祭の実行委員の里英ちゃんは講堂と教室を行ったり来たり往復して確認をしていた。
皆も里英ちゃんを信じて作業を進めている。
クラスの団結力も上がってきているみたい。
「ストライブ様よ。メリアーナ様」
講堂から戻ってきた里英ちゃんが私を呼ぶ。
「ストライブ様、ご協力ありがとうございました」
里英ちゃんがレイ様にお礼を伝えている。
協力ってなんだろ?
みんなの注目を浴びながら廊下へ出た。
「忙しい時にごめんね。少しでも会いたくて。これを」
「あ、ありがとうございます…」
薄いピンクと紫の薔薇の小さな花束とラッピングされた小さな箱を貰った。
「可愛いお花…」
私の好きな色だわ。
オーディエンスから『きゃあー!』と声がする。
「まったく。あれでどうしてまだ恋人じゃないの?」
リエッタとサナエラの席に近づくライル。
「ライル殿下。…殿下にはご婚約者様がいらっしゃいましたよね?」
「マクラナ嬢。そうだよ。とても大切な婚約者がいるよ」
「ではなせあのおふたりに?」
「大切な人と半年間離れなければならない寂しさ、分かるかい?オーレル嬢。そんな時に王宮のパーティーでイチャイチャしてるの見たらさぁ」
「もしかして…」
「仲が良いあのふたりにちょっとした嫌がらせさ」
「まあ!」
「あとは、レイへの助けになればってところだね。以前レイには私が婚約者とケンカをした時に仲裁してもらったことがあってね。その恩返しもあるのさ。恋にはスパイスも必要でしょ?」
「フフフッ。そうだったんですね」
「でもメリアーナ嬢って本当に鈍いね。少し邪魔をしたらすぐに気づくと思ったのにさ。ちょっとお手上げかも」
「乙女心は複雑なんですよ。でも最近は何か考えている時もありますよ。ストライブ様を見つめながら」
「そう?少しは効き目があったかな?あんなにレイしか見えてないのにね…」
「本当に」
レイ様からの花束を抱きしめて微笑む。
「これは?」
お花と一緒にプレゼントしてくれた小さな箱には何が?
「メリアーナによく似合うと思うよ」
レイ様も優しく微笑む。
「今日は合同で演奏の練習があって、馬車まで送れそうにないんだ。クリスク家の迎えが来るまで待っているんだよ」
心配そうなレイ様の眼差し。
「また明日ね」
レイ様は私のストレートの薄紫の髪を名残惜しそうに触って教室へと戻って行った。
「…」
また胸が甘く痛む。
レイ様が歩いて行くうしろ姿をしばらく見ていた。
そして、クラスメイトの注目を浴びながら自分の席へ戻る。
花束で顔を隠して座る。
「毎日甘々ねー」
「牽制もしに来たわね」
里英ちゃんと早苗様が作業をしながら感心したように言う。
「メッセージカードもあるわよ」
「!!」
ドキドキしながらお花の中にあるカードを開く。
『大切な君へ』
「!!」
「これでまだ何も言われてないの?」
「…」
しばらく顔を上げられなかった。
今日の作業をすべて終わらせて各自帰宅する。
私もライルさんが迎えに来てくれた。
馬車まで行く途中で誰かの視線を感じて立ち止まる。
「メリアーナお嬢様?どうかされましたか?」
「…いえ、なんでもないわ」
気のせいかな?
すごく見られてたような?
でも最近は何かと注目されてるから視線に敏感になってるだけかな?
そのまま気にしないで屋敷に戻った。