婚約破棄された王太子を慰めたら、業務命令のふりした溺愛が始まりました。2
「……っ! まさか、お前……いや、だがあの時わしがユニコーンと契約したはずだ……! 確かにわしの目の前でユニコーンに翼が生えたのを見たのだ……!!」
国王陛下は勢いよく立ち上がり、バンッと机を叩いた。ユニコーンと契約を結んでいたという発言に私は驚くが、フィル様は余裕げな笑みを浮かべたままだ。
「なにか誤解しているようですが、幻獣と契約すると金色の光に包まれて進化し、神獣や神竜になるのですよ。僕はいずれも金色の光を見ましたが、国王陛下はいかがでしたか?」
私はフィル様がフェンリルと契約した時のことを思い出した。
あの瞬間、確かにフェンリルは金色の光に包まれて、光が収まったと同時に青い瞳に変化して、魔力もなにもかもレベルアップしたのをはっきりと覚えている。
「……まさか、まさか! ユニコーン! 姿を見せろ! ユニコーンッ!!」
国王陛下が何度ユニコーンへ呼びかけても、なにも反応は返ってこない。叫ぶような声が会議室で虚しく響くだけだった。
つまりそれはユニコーンの主人が、国王陛下ではないことを証明する。
国王陛下は勢いよく立ち上がり、バンッと机を叩いた。ユニコーンと契約を結んでいたという発言に私は驚くが、フィル様は余裕げな笑みを浮かべたままだ。
「なにか誤解しているようですが、幻獣と契約すると金色の光に包まれて進化し、神獣や神竜になるのですよ。僕はいずれも金色の光を見ましたが、国王陛下はいかがでしたか?」
私はフィル様がフェンリルと契約した時のことを思い出した。
あの瞬間、確かにフェンリルは金色の光に包まれて、光が収まったと同時に青い瞳に変化して、魔力もなにもかもレベルアップしたのをはっきりと覚えている。
「……まさか、まさか! ユニコーン! 姿を見せろ! ユニコーンッ!!」
国王陛下が何度ユニコーンへ呼びかけても、なにも反応は返ってこない。叫ぶような声が会議室で虚しく響くだけだった。
つまりそれはユニコーンの主人が、国王陛下ではないことを証明する。