婚約破棄された王太子を慰めたら、業務命令のふりした溺愛が始まりました。2
どうやら治癒魔法がどんなものか知らないブリジット様は、今の魔法を見てもわからなかったようだ。
「ではブリジット様にも治癒魔法をおかけして——」
「いいえ、わたしは結構です。どこも不調はございませんので」
「……ではそちらのユニコーンに魔法をかけてもよろしいですか?」
「そうですね、ユニコーンであればお好きにしてくださって構いません」
バハムートを肩に乗せて、私はユニコーンの前に立つ。バハムートやフェンリルと同じ銀色の身体に銀色の瞳。ユニコーンも幻獣なのだと理解して、その鼻先に手を乗せた。
「癒しの光」
《……っ!》
ユニコーンはわずかに反応を示した後、ゆっくりと瞳を閉じた。バハムートが気持ちよさそうに頭を擦り付けてくるのと同じ様子を見て、安堵する。だいぶ疲れが溜まっていたようで、しっかりと体力を回復して治癒魔法を終えた。
「どうかしら?」
《確かに月の女神の魔法に違いない》
「ふふ、ありがとう。貴方もあんまり無理しないでね」
「そんな、嘘よ……! わたしは認めな——」
「ではブリジット様にも治癒魔法をおかけして——」
「いいえ、わたしは結構です。どこも不調はございませんので」
「……ではそちらのユニコーンに魔法をかけてもよろしいですか?」
「そうですね、ユニコーンであればお好きにしてくださって構いません」
バハムートを肩に乗せて、私はユニコーンの前に立つ。バハムートやフェンリルと同じ銀色の身体に銀色の瞳。ユニコーンも幻獣なのだと理解して、その鼻先に手を乗せた。
「癒しの光」
《……っ!》
ユニコーンはわずかに反応を示した後、ゆっくりと瞳を閉じた。バハムートが気持ちよさそうに頭を擦り付けてくるのと同じ様子を見て、安堵する。だいぶ疲れが溜まっていたようで、しっかりと体力を回復して治癒魔法を終えた。
「どうかしら?」
《確かに月の女神の魔法に違いない》
「ふふ、ありがとう。貴方もあんまり無理しないでね」
「そんな、嘘よ……! わたしは認めな——」