婚約破棄された王太子を慰めたら、業務命令のふりした溺愛が始まりました。2
* * *
ラティと昼食を取った後、僕は王太子に執務室へ戻った。
すでにアイザックも休憩を終えたようで書類を眺めている。ソファに目を向けると、シアンとグレイの姿があった。
「フィルレス様、報告です」
アイザックが目を通していた書類を僕へ手渡す。
その報告書にはブリジット侯爵令嬢が数ヶ月前に聖女に選ばれ王城に来ていたこと、その際に国王と王妃に謁見していたことなどが書かれていた。
そしてラティの言った通り、ブリジットの隣にユニコーンの姿がたびたび目撃されている。
「なるほど。僕に対抗するために国王は聖女を抱き込んだんだね」
「そのようです。人払いし厳重体制で謁見したようで、なかなか情報が拾えませんでした」
「フィルレス様! それ聞き出したのオレなんで、ご褒美くださいよ〜」
グレイがすかさず自身の功績をアピールして、褒賞をねだってきた。確かにアイザックでも掴めなかった情報を手にしたことは褒めたいが、褒賞の内容による。
ラティと昼食を取った後、僕は王太子に執務室へ戻った。
すでにアイザックも休憩を終えたようで書類を眺めている。ソファに目を向けると、シアンとグレイの姿があった。
「フィルレス様、報告です」
アイザックが目を通していた書類を僕へ手渡す。
その報告書にはブリジット侯爵令嬢が数ヶ月前に聖女に選ばれ王城に来ていたこと、その際に国王と王妃に謁見していたことなどが書かれていた。
そしてラティの言った通り、ブリジットの隣にユニコーンの姿がたびたび目撃されている。
「なるほど。僕に対抗するために国王は聖女を抱き込んだんだね」
「そのようです。人払いし厳重体制で謁見したようで、なかなか情報が拾えませんでした」
「フィルレス様! それ聞き出したのオレなんで、ご褒美くださいよ〜」
グレイがすかさず自身の功績をアピールして、褒賞をねだってきた。確かにアイザックでも掴めなかった情報を手にしたことは褒めたいが、褒賞の内容による。