【短】最強のあたしが3番目に強い男に恋をした
プロローグ
恋は、唐突だ。
あたしの視線は銀色の髪に吸い寄せられて、窓の外を見る横顔に釘付けになった。
ドクドクと鼓動が速くなって、頬に熱が集まる。
「窓際、一番後ろの席の人!」
「……」
呼びかけると、彼は視線だけこっちに寄越した。
目が合って、確信する。
あたしは、あいつに一目惚れした。
「好きです!」
「……そうか」
驚いたように目を見張った彼は、すぐ無表情に戻ると、それだけ言ってまた窓の外を見た。
……つれないんだな。
上等だ。
あたしはニッと笑って、彼を振り向かせることを決意した。
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