【短】最強のあたしが3番目に強い男に恋をした
「あ、ごめん、私ちょっとお手洗いに行ってくるね!」
普通っぽく言い訳して席を立つと、「あ、ちょっと!」と話し足りなそうなクラスメイトを放って定森を追いかけた。
さて、休み時間はどこに行くんだ?
探偵気分で後をつけると、他のクラスから出てきた弱っちそうな男と合流して、階段を上がっていった。
4階のさらに上ってことは……溜まり場は屋上か。いい趣味してるな。
ガチャ
「今日はずっと快晴らしいっすよ、風吹さん!」
「……」
三下男、よくやった!
下の名前もゲットだ。
定森風吹。くぅ~っ、痺れる名前じゃんか!
風吹って呼んでもいいか?
心の中ならいいよな!
なんて階段下で悶えながら、ガチャ、と扉が閉まる音を聞く。
さて、ここからは流石にバレそうだけど。