【短】最強のあたしが3番目に強い男に恋をした
「う~ん、やっぱり気になるな。っていうか、人気のない屋上って、話すのにぴったりな場所じゃないか!?」
ハッと天才的な閃きが降りてきて、あたしは階段を駆け上がった。
バンッと堂々扉を開ければ、フェンスに囲まれた屋上の中央に風吹がいる。
あぁ、青空の下で見る風吹もかっこいいな……っ。
「あ? なんだてめぇ。ここは風吹さんの場所だぞ!」
「そうなんですかぁ。屋上に行ってみたいな~と思ったら定森くんがいるなんて、感激です!」
「……付き合う気はない」
三下男の威嚇(笑)を流すと、風吹がチラリと振り返ってクールにそう言った。
チッ、振られたか。
でもまだ挫けるあたしじゃない!
「分かりました! でもここには、いていいですよね?」