【短】最強のあたしが3番目に強い男に恋をした
「あぁ? ここは風吹さんの場所だっつっただろうが! 関係ねぇやつはとっとと出てけ!」




お前に聞いたわけじゃねぇんだよ三下!

と言いたくなるのを我慢していると、三下はあたしに近付いてきて、拳を振りかぶった。




「ぁ?」




思わず低い声が漏れて、パシッと顔の前で三下の拳を受け止める。

こんな軽い拳とは言え、躊躇なく女に手を上げようとするとは。

本当にただのチンピラだな。




「……!」


「なっ!? お、俺のパンチを止めた……!?」


「も~、危ないじゃないですかぁ。殴られちゃうかと思いましたよぉ」




パッと手を離して普通らしくクスクスと笑うと、三下はかぁっと赤面した。

それから、「この女……!」とさらに殴ろうとしてきたその手を、風吹が後ろから掴んで止める。
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