【短】最強のあたしが3番目に強い男に恋をした
「ふ、風吹さん!?」
「女に手を上げるクズは、嫌いだ……俺の前から失せろ」
「「!」」
ぎり、と手に力が込められたらしく、三下は「ひっ」と悲鳴を上げて、転びそうな勢いで屋上を後にした。
信条までかっこいいじゃんか。
風吹と2人きりになれた、とニコニコしていると、その風吹が小首を傾げてあたしを見つめる。
さっきまで興味なさそうだったのに、なんだ……?
「お前……何者だ?」
「へっ?」
「あいつはそこそこ腕が立つ野郎だった……ただの女が、拳を止められるはずがない」
「んっ!?」
マジで!? あれで!?
やっっっば! 早速最大のピンチだよ!
「え、えぇっと、気のせいじゃないですか……?」
「……いや。この目で見た」