【短】最強のあたしが3番目に強い男に恋をした
「えっ、なんで!?」




お言葉に甘えて敬語をやめると、風吹はスマホの画面を落として目を伏せる。




「CD派、だから。……キスされに来たのか?」


「ひゃわっ、ち、違う! 違うから!」




スマホを置いた手があたしの頬を撫でて、後頭部まで移動した。

そのままぐいっと引き寄せられて、ゼロ距離になる前に風吹の肩に手を置く。


今回はこのまま流されてたまるかっ!




「じゃあ、何をしに?」




キスしようと伏せた目を開けて、風吹はあたしをじっと見つめる。

頬に熱を感じながらドキドキする胸を宥めて、あたしは用意してきた言葉を口にした。




「もう、こういうことはやめて! 私は定森くんが思ってるような人じゃないし、い、いくらこういうことされても何も出ないからっ」
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