【短】最強のあたしが3番目に強い男に恋をした
「……優里」
「さ、さ、さ、定森くんっ!?」
その声は、と振り向けば、立っていたのは無表情の風吹。
その視線は、あたしの前で倒れている三下に向けられている。
やっべぇぇぇえ!
一番見られちゃいけないやつに見られた!
「やっぱり……」
「こ、これは私の仕業じゃなくて! 通りすがりの人が倒してくれたんだ!」
「……通りすがり? 公園の前で見かけてから、他のやつなんて通らなかったが」
ですよね!
っていうか最初から見てたんかい!
やばいやばい、早く言い訳考えないと!
「い、いや! 本人がそう言ってたんだよ! ここで休んでた人がさ!」
「……ここから出てくる人間も見ていない」