【短】最強のあたしが３番目に強い男に恋をした

「き、切り替えればいいだろ！　他のやつ見つけろよっ！　つーか殴ってくんなっ！」




ぼろぼろと泣きながらパンチ、パンチ、キックを繰り出すと、秋弘は必死に避けながら声を荒げた。


そう簡単に切り替えられるわけないだろ！

初恋なんだぞ！




「もしもしっ、宏大(こうだい)！？　優里が暴れて手ぇつけらんねぇ！　助けてくれっ！」


「うわあああああん！」






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Ｓｉｄｅ：定森(さだもり)風吹(ふぶき)




『おーい、生きてるか？　あ、大丈夫そうだな。救急車呼んだからさ、もう少し辛抱しろよ』


『……おま、え……？』




暴漢に絡まれてる女を逃がしたところまではよかった。

年齢差で高校生にボコされて、立っていられなくなった時に現れたのは、パーカーを着てフードを目深に被ったやつ。

俺より小さいのに、そいつは高校生を子供扱いするようにボコして、座り込んだ俺の前に来た。