【短】最強のあたしが3番目に強い男に恋をした
微かな期待を持って、金髪の男に付いていく。

案内された部屋の中には暗い赤髪の男と、うねった暗い緑髪の男がいた。




「……へぇ、面白い客だな」


「なに、善。そいつ誰……?」


「……、……」


「え、“最強の不良”の正体を知ってるやつ? お前……」




暗い緑髪の男の顔が、戸惑いから険しさのあるものに変わる。

暗い赤髪の男、神龍の総長は見下すような笑みを湛えて、肘掛けに頬杖をついた。




「なんっか香水の匂いすんな~。お前ここに来る前、女と会ってきた?」


「は……?」


「ほらうち、男所帯だからよぉ。女の匂いするとすぐ分かるんだよな~」


「……親戚と、会っていたので」




なにを見られているか、どこまで知られているか分からない。

本当のことは言えないな。
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