【短】最強のあたしが3番目に強い男に恋をした
「……優里は、“最強の不良”。そうなんだろう?」
「! ち、違うよ。何回も言ってるよね? 私は、最強でも、不良でもないって……」
「“恋をしたい”……だから、普通の女になろうとしてる。違うか?」
「っ……!」
なんで、風吹がそれを知ってるんだ。
『な、なんだよお前……! おっ、男より強ぇ女なんて、女じゃねぇっ!』
『男より強ぇ女なんて』
『女じゃねぇっ!』
『なんだよお前……!』
心臓が、うるさい。
握った拳に、冷や汗が滲む。
「……その相手が、俺だった。それなら、もう隠す必要は……」
「――なんだ、全部バレたのか。好き勝手して楽しかったか? あたしはもう、あんたには飽きたよ」
「!」
「お遊びは終わりだ。あたしは次の男を探す」