【短】最強のあたしが3番目に強い男に恋をした


「……優里は、“最強の不良”。そうなんだろう?」


「! ち、違うよ。何回も言ってるよね? 私は、最強でも、不良でもないって……」


「“恋をしたい”……だから、普通の女になろうとしてる。違うか?」


「っ……!」




なんで、風吹がそれを知ってるんだ。




『な、なんだよお前……! おっ、男より強ぇ女なんて、女じゃねぇっ!』


『男より強ぇ女なんて』


『女じゃねぇっ!』


『なんだよお前……!』




心臓が、うるさい。

握った拳に、冷や汗が滲む。




「……その相手が、俺だった。それなら、もう隠す必要は……」


「――なんだ、全部バレたのか。好き勝手して楽しかったか? あたしはもう、あんたには飽きたよ」


「!」


「お遊びは終わりだ。あたしは次の男を探す」

< 45 / 67 >

この作品をシェア

pagetop