【短】最強のあたしが3番目に強い男に恋をした
エピローグ
あの日、風吹が繁華街にいたのは宏大が仕組んだことらしい。
あの後放置してしまった宏大自身が、「気にするな」と種明かしをしてきた。
風吹に聞いたところによると、あたしが恋をしたいと言ったことを風吹に吹き込んだのも、宏大らしい。
もちろんそのことに対する“代償”はキッチリ支払ってもらった。
学校でも、あたしが神龍と帰ったことが噂になってたみたいだけど、今は猫を被る必要もないから開き直ってる。
多少ざわついてるけど、ま、そのうち落ち着くだろ。
ってな感じの日常の中で、あたしは今日、風吹に妹を紹介すると言われてカフェに来ていた。
「へぇ、今は風吹だけ一人暮らししてるのか」
「……あぁ。“喧嘩”を選んだことに後悔はないが……俺の存在は、邪魔になるから」