Rebuild ~SEな元カレは彼女との空白の5年間をとり戻したい~
うとうとしかけた時、ぴた、と神流さんの手が止まる。
見上げると額に口付けられた。
「ところで雫、ベッドの中では名前を呼ぶって約束を忘れてる」
ちゅ、と鎖骨に彼の唇が埋まる。
「早く慣れて。名前で呼ぶことも、こうしてキスされることも……」
ぎゅっと抱きしめられて、それから不埒な手は太ももを撫でる。
「それに抱かれることも慣れてほしい」
「そ、それは当分無理そうです」
答えると同時に唇が重なった。
「ぅんっ……」
「可愛いな」
ちゅ、ちゅ、と何度も遊ぶように唇がくっつく。それから手触りを楽しむように肌に触れられる。
くすぐったくて身をよじると、余計にそうされた。
(幸せ……)
伸ばした手を握られる。
ぎゅ、と握り返すと、神流さんが微笑む気配がして、その手をベッドに縫い付けられた。