Rebuild ~SEな元カレは彼女との空白の5年間をとり戻したい~

「んっ……」

 そっと唇が重なる。
 5年前はただ彼が好きだった。だから苦しくなって別れを選んだ。

 今はどんなことがあっても彼から離れない覚悟ができた気がする。

 唇が離れるなり、神流さんは私の腰に手を回した。

「うちにおいで」
「今日に限って下着の上下が違うんです。それでもよければ」

 ふっ、と神流さんがあのときのように吹き出す。

「そういうとこは変わらないな。いいに決まってるだろ」

 手を引かれ、エレベータに乗って32階に着くと、神流さんは手早く玄関扉を開ける。
 入るなり壁に背をつけられまたキスをされた。そのまま耳たぶに、首筋にキスが落ちる。

「玄関はやだっ」
「そうだな」

 彼はひょいと私を抱き上げて靴を脱がせる。
 驚いていると、寝室に連れこまれた。
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