卒業
「あれ?早いじゃん。優!
そんなところで1人で何してんだよ。」

「最後の別れ、してたんだよ。」

「はぁ?何言ってんだよお前。
……てか、
いつもお前その席に話しかけてたけど、
なんか思い入れでもあったわけ?」

「そうだな、
俺にとっては大切だったんだ。」



窓から吹くかぜに乗って、
桜の花びらが教室に舞う。

温かな風が優しくて、
少し目頭が熱くなった。



キミがいた、この教室を

キミがいた、この学校を

キミと過ごした、この日々を。


俺はずっと忘れない。
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