エリート航海士と結婚したら、溺愛されて愛の証を授かりました。
「交久瀬さん。そんなにお見合いしたくないのですか?」
「それは、調月さんに出会う前ならしたかもしれないですが、あなたに会ってしまった今会おうだなんて思えません」
「……そうですか」
「信じられないですか?」
そう交久瀬さんが私に問うと「海技士の資格は今この場では出せないのですが、免許証だけ」と言い、テーブルに取り出した。
免許証出しちゃうなんて、この人は真面目なんだな……免許証を出されたら、彼のこと信じるしかなかった。