ヴァンパイアに魅せられて〜絆〜
「こいつが、殺されたくなければ、女と金をおいてとっとと失せな」


かしららしき男は、リュート君の首筋に刀を突き付ける。


これから彼らが始めようとすることは安易に想像できた。


「それとも、俺達が片付けてやろうか?」


そう言って意味なく刀を振り回す。


「ひっ・・・・・」


「・・・サクマ」


女を残し金をおいて走り去る。


契約があるのだから、リュートが逃げ出さないことは当然なのに、安心する。

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