ヴァンパイアに魅せられて〜絆〜
「お前もさっさと消えろ」


突き出された刀が、リュートの頬を傷つける。


「そんなにいい女なのか?」


手下の1人が近づき、私の顎に手を当て上を向かせる。


「触るな」


リュートは、腰に刺さっている短剣を振り上げる。


「・・・・キャー」


今まで私の顎を掴んでいた手が、腕ごと私の膝に乗っている。


「目をそらすな」


リュートは強い口調でそう言うと私を立たせる。
< 21 / 44 >

この作品をシェア

pagetop