ヴァンパイアに魅せられて〜絆〜
お互いに気づかないふりを続ける。


気づいてしまったら、今までどおりに行動することはできないから。


そんな気持ちを持っているのは、きっと私だけではないと思う。


「本当に、もう大丈夫よ」


心配そうな彼に念を押し、彼の手を借りて起き上がる。


彼の手は心地よい。


けれど、その心地よさが残酷だ。
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