ダイエット中だけど甘い恋を食べてもいいですか?
「・・・というわけなんれすよぉ。」

フィットネスクラブ終わり、私は澤乃井さんと夕食を共にしていた。

今日はお刺身が美味しい海鮮居酒屋での食事。

澤乃井さんとの食事は、これでもう5回目だ。

澤乃井さんは安くて美味しい居酒屋を沢山知っていて、毎回違うお店に連れていってくれる。

効率の良い脂肪の落とし方や空腹にならないヘルシーな食べ物に詳しくて、私のダイエットにとても有益な話をしてくれたりもする。

澤乃井さんは職場の使えない後輩の愚痴も冗談まじりによくぼやいている。

先日も後輩A君に、残業をする同僚達の為に栄養ドリンクを買ってくるようにと頼んだら、そのお金を全部使って高級すっぽんドリンクをたった3本しか買ってこなかったので、頭を引っ叩いたそうだ。

私はその話を聞いて、お腹が痛くなるほど笑ってしまった。

そして私が、今若い女子に人気なスイーツや流行の動画を教えてあげると、澤乃井さんは興味深そうに私の話を熱心に聞いて頷いてくれるのだった。

今夜、私は久しぶりに少しのアルコールならいいかと気を緩めてカルピスサワーを飲んでしまったせいか、いつもより酔ってしまっていた。

「・・・それで、そのお客さんがどうしても電子レンジが動かないって言い張るから、私ダメ元で言ってみたんれす。お客様、コンセントにプラグは差し込まれてますか?って。そしたら、あらぁ、これが原因だったのね~って。もう、そこから~?って感じれした。」

「ははっ。それはだるいわ。」

澤乃井さんは私の職場での愚痴を、笑いながら聞いてくれていた。
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