ダイエット中だけど甘い恋を食べてもいいですか?
「つつ・・・もたせ?」
「そう。美人局の常習犯だったんだ。あの女は。」
「美人局って?」
私が首を傾げると、響さんは腕を組みながら私に説明した。
「ホテルの一室で男と女が事を始めようとするだろ?するとその女の彼氏だと名乗る男が部屋に乗り込んでくる訳。てめえ、俺の女に何してくれてんだってね。そして騙された男は、彼氏だと名乗る、いかにも柄が悪くてヤクザのような男から金を強請られるのさ。俺の女に手を出そうとしたからには、それ相当の見返りを出せってね。」
「そんな犯罪があるんですね。」
「ああ。でも結構引っかかる男は少なくない。出会い系の女に・・・とかね。」
「怖い・・・。」
「自称山口文香って女はあのチンピラと手を組んで、場所を変えては多くの男を騙しながら美人局で金を稼いでいた。しかし被害者が多いということはそれだけその存在の情報が多く出回るということだ。山口文香とその彼氏役をしていた男は、警察内部では知らない人間はいないと言っていいほど有名な犯罪者だった。刑事は一度見た犯人の顔は絶対に忘れない。だからいくら整形をしていても、俺は山口文香が広域指名手配中の本名森野カオリだとすぐに判った。」
そう・・・響さんの職業は、警視庁捜査一課の刑事さんだったのだ。
響さんはティーカップに口を付けると、片方の眉を上げて吐き出すように言った。
「しかしあの女も悪運が尽きたんだろうな・・・ロレックスの時計に釣られて刑事の俺を美人局のターゲットにするとはね。馬鹿というかなんというか・・・ま、そのおかげで大きな魚を釣り上げることが出来たわけだから俺としてはラッキーだったけど。しかし、勇吾君が被害に遭わなくて本当に良かった。」
「・・・でも響さん、文香さんを熱い目で見てました。」
「そりゃあ指名手配中の犯人という獲物が目の前にいるんだ。熱っぽくもなるだろう。」
「そうだったんですね。」
事の真相を知って、私は心からホッとしていた。
私、まだ響さんのこと好きでいてもいいんだ・・・。
「そう。美人局の常習犯だったんだ。あの女は。」
「美人局って?」
私が首を傾げると、響さんは腕を組みながら私に説明した。
「ホテルの一室で男と女が事を始めようとするだろ?するとその女の彼氏だと名乗る男が部屋に乗り込んでくる訳。てめえ、俺の女に何してくれてんだってね。そして騙された男は、彼氏だと名乗る、いかにも柄が悪くてヤクザのような男から金を強請られるのさ。俺の女に手を出そうとしたからには、それ相当の見返りを出せってね。」
「そんな犯罪があるんですね。」
「ああ。でも結構引っかかる男は少なくない。出会い系の女に・・・とかね。」
「怖い・・・。」
「自称山口文香って女はあのチンピラと手を組んで、場所を変えては多くの男を騙しながら美人局で金を稼いでいた。しかし被害者が多いということはそれだけその存在の情報が多く出回るということだ。山口文香とその彼氏役をしていた男は、警察内部では知らない人間はいないと言っていいほど有名な犯罪者だった。刑事は一度見た犯人の顔は絶対に忘れない。だからいくら整形をしていても、俺は山口文香が広域指名手配中の本名森野カオリだとすぐに判った。」
そう・・・響さんの職業は、警視庁捜査一課の刑事さんだったのだ。
響さんはティーカップに口を付けると、片方の眉を上げて吐き出すように言った。
「しかしあの女も悪運が尽きたんだろうな・・・ロレックスの時計に釣られて刑事の俺を美人局のターゲットにするとはね。馬鹿というかなんというか・・・ま、そのおかげで大きな魚を釣り上げることが出来たわけだから俺としてはラッキーだったけど。しかし、勇吾君が被害に遭わなくて本当に良かった。」
「・・・でも響さん、文香さんを熱い目で見てました。」
「そりゃあ指名手配中の犯人という獲物が目の前にいるんだ。熱っぽくもなるだろう。」
「そうだったんですね。」
事の真相を知って、私は心からホッとしていた。
私、まだ響さんのこと好きでいてもいいんだ・・・。