恋なんかはじまらない

戸惑い




昼休み。



「おーい陽平!
呼び出しー」


「おー、今行く」



そんな声が耳に入った。


呼び出しって誰だろー・・・




・・・って




「ね、里穂…。
あれ、西野さんじゃない?4組の!」


「あ、本当だ。うわぁ、近くで見ると超美人ー」


「あれってさ・・・」


「告白じゃん?」



あたしが言う前に、里穂はサラッと言ってしまった。



「ほー、やっぱねぇ・・・」


「西野さんならOkすんじゃない?
陽平くん♪」



・・・



なんか面白そうだし・・・



見てきますか♪




「里穂、ちょっと待ってて。
あたし見てくるねー」


「へ?のぞきはまずいんじゃ・・・」


「大丈夫!ばれないから!
じゃ行ってきまーす♪」


「ちょ、志稀・・・」



里穂の声はお構いなしに、


あたしはこっそりと教室を出た。










< 5 / 29 >

この作品をシェア

pagetop