恋なんかはじまらない
戸惑い
昼休み。
「おーい陽平!
呼び出しー」
「おー、今行く」
そんな声が耳に入った。
呼び出しって誰だろー・・・
・・・って
「ね、里穂…。
あれ、西野さんじゃない?4組の!」
「あ、本当だ。うわぁ、近くで見ると超美人ー」
「あれってさ・・・」
「告白じゃん?」
あたしが言う前に、里穂はサラッと言ってしまった。
「ほー、やっぱねぇ・・・」
「西野さんならOkすんじゃない?
陽平くん♪」
・・・
なんか面白そうだし・・・
見てきますか♪
「里穂、ちょっと待ってて。
あたし見てくるねー」
「へ?のぞきはまずいんじゃ・・・」
「大丈夫!ばれないから!
じゃ行ってきまーす♪」
「ちょ、志稀・・・」
里穂の声はお構いなしに、
あたしはこっそりと教室を出た。