俺がこの世で一番愛してる人
「本当にリーベは可愛いね。許されるなら、ずっとこうやって君のことを抱きしめていたい」
すると、彼女が俺の背中に腕を回して抱きしめ返してくれる。
「……っ」
あまりの可愛さに身悶えそうになるが、彼女の前だ。あまり変なことをして減滅されたくない。
必死にそれを我慢して、冷静なフリをする。
そしてその体勢のまま、彼女の腹や背中等の服に隠れている部分の治癒を始める。
本当は腕や足等の見える部分も治してやりたいが、そんなことをしたらオリバーに俺が来ていることがバレてしまう。
早くあんな奴から解放して、彼女がこうして傷つくことがないようにしてやりたい。
「治癒はこんなものかな。どう? 少しは楽になった?」
俺の問いに彼女は顔を上げ、俺の顔を笑顔で見つめてくる。
やはり彼女の笑顔は可愛い。
見ているだけで幸せになれる。
「うん、すごい楽になった。いつもありがとう」
「どういたしまして。ところで、今日は君にいい知らせがあるんだ」
彼女が首を傾げて、不思議そうにする。
どんな表情でも可愛いとか狡すぎる。