俺がこの世で一番愛してる人
　目が覚めると、俺の腕の中で彼女が眠っていた。

　寝ている間に抱きしめていたらしい。
　起きてすぐに彼女のことを見られるなんて幸せだ。

　可愛くて頭を撫でると、彼女がぴくりと動く。

　そして目を開き、まだ寝ぼけているのかアクアマリンのように綺麗な瞳で俺の顔をぼー、と見てくる。


「まだ眠たいなら寝てていいよ」

「ううん、起きる。……本当にどこにも行かないで、一緒にいてくれた」

「約束したからね」


　まだ寝ぼけ眼だが、彼女が不安そうに話し出す。


「私ね、昨日のことが夢だったらどうしようって思ってたの。起きたら、またあの部屋だったらどうしようって。だから今、こうしてリュカがいるのがすごく嬉しいの」


　彼女が俺に更にくっついてくる。
　それが愛おしくて、彼女のおでこにキスをする。


「俺も起きたらリーベがいて、すごく嬉しい」


　彼女が嬉しそうに笑う。

　これからこうして彼女と一緒に朝を迎えられると思うと幸せだ。
　今はただ、この幸せがずっと続きますようにと願うばかりだ。


「リーベ、愛してる」

「私も、愛してる」


　嬉しそうに笑いかけてくる彼女とキスを交わす。
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