だから嫌いなんだよ。

なんで!?と聞かれたがそもそも私は好きじゃないこと、どちらかと言うと嫌いだということをオブラートに包まずに伝えた。
そうするとまた泣き出すこの男。

「ごめんなさい……ちゃんと直すから。
他に何が嫌?」

「まずそのチャラそうな髪色が嫌です。」

「そっか。ごめんね。
ちゃんと黒にしてくるよ。他には?」

「それと、私に触ってこそうとするのが嫌です」

「そっか…
努力するよ………」

この男の顔はもう涙でぐちゃぐちゃだった。
昨日の時点でこうなることは想像できなかったな。

< 47 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop