彼女の夫 【番外編】あり
【番外編】 第一章から1年後
~ 蒼の想い ~
明るい時間には海を眺めて。
暗い時間には夜空を眺める。
もしかしたら彼も・・玲生さんも、同じ空や海を眺めていないだろうかと思った。
いつか・・。
いつか、また・・。
彼に助けてもらった足の傷が癒えた頃、私は日本に戻らず、ロサンゼルスに残ることを決めた。
自分のやりたいことをやろう。
誰にも、気兼ねせずに。
私は研修医時代にお世話になった教授を訪ね、また教授のもとで勉強させてほしいと頼み込んだ。
『助手からで良ければ、来週から来なさい』
呆れたように笑って、受け入れてくれた。
もう一度ここで頑張って、自信を積み重ねて日本に帰りたい。
そういえば、あれは何だったのか・・。
『俺が、社長じゃなかったら・・・・蒼を奪って、どこかに逃げてた・・』
意図が分からないまま、ずっと心に引っ掛かっている。
「アオイ! 準備は済んだ? プロフェッサーがカンファレンスルームに来るようにって」
「ありがとう、ブライアン」
「アオイがチームに加わってくれて本当に嬉しいよ。このメディカルセンターは内科医が少なくて、いろいろ大変だったんだ。ナイトシフトにも入ってくれると聞いているよ」
「もちろん。ここの医療や患者さんのこと、たくさん勉強させてほしい」
ブライアンは内科医で、教授の愛弟子なのだそう。
私は事情があって皮膚科医をしていたけれど、元々は内科医だったから、勉強し直すにあたって内科を選んだ。
内科医は外科医とは異なり、継続的に患者さんに関わることができる。
寄り添った医療を提供して、健康を取り戻したり、その人らしい生活が送れるようにサポートしたい。
そう心に決めて、仕事に打ち込んだ。
暗い時間には夜空を眺める。
もしかしたら彼も・・玲生さんも、同じ空や海を眺めていないだろうかと思った。
いつか・・。
いつか、また・・。
彼に助けてもらった足の傷が癒えた頃、私は日本に戻らず、ロサンゼルスに残ることを決めた。
自分のやりたいことをやろう。
誰にも、気兼ねせずに。
私は研修医時代にお世話になった教授を訪ね、また教授のもとで勉強させてほしいと頼み込んだ。
『助手からで良ければ、来週から来なさい』
呆れたように笑って、受け入れてくれた。
もう一度ここで頑張って、自信を積み重ねて日本に帰りたい。
そういえば、あれは何だったのか・・。
『俺が、社長じゃなかったら・・・・蒼を奪って、どこかに逃げてた・・』
意図が分からないまま、ずっと心に引っ掛かっている。
「アオイ! 準備は済んだ? プロフェッサーがカンファレンスルームに来るようにって」
「ありがとう、ブライアン」
「アオイがチームに加わってくれて本当に嬉しいよ。このメディカルセンターは内科医が少なくて、いろいろ大変だったんだ。ナイトシフトにも入ってくれると聞いているよ」
「もちろん。ここの医療や患者さんのこと、たくさん勉強させてほしい」
ブライアンは内科医で、教授の愛弟子なのだそう。
私は事情があって皮膚科医をしていたけれど、元々は内科医だったから、勉強し直すにあたって内科を選んだ。
内科医は外科医とは異なり、継続的に患者さんに関わることができる。
寄り添った医療を提供して、健康を取り戻したり、その人らしい生活が送れるようにサポートしたい。
そう心に決めて、仕事に打ち込んだ。