彼女の夫 【番外編】あり
プロポーズの言葉を口にした俺を、彼女は何も言わずにじっと見ている。
何を・・考えているんだろうか。
まさか、断るための答えを、考えていたりするんだろうか・・。
「何を・・考えてる?」
「うん・・。自信、なくて・・私」
「自信? 何の?」
「いい奥さんに、なれるかな・・って。一度・・失敗してるし」
「いい奥さんには、ならなくていいんだ。俺だって、いい夫になれるかどうかは分からない。
・・そうだな。蒼は、俺とこれからも一緒にいたいと思ってる?」
「うん。それはもちろん」
「それだけで充分だよ」
「・・・・玲生さんが、そう言ってくれるなら」
彼女は、俺の差し出した小箱にそっと手を伸ばす。
承諾してくれたんだな・・と思った。
「着けようか?」
「・・うん」
月明かりを反射したダイヤはキラキラと輝き、ふたりを幸せの光で包む。
「すごく綺麗。これは・・相当高いなぁ」
左手をかざして、彼女は苦笑いする。
「まぁ、値段は気にしないことだ。
でも、良かった・・。断られたらどうしようかと思ったよ。もう新居も用意してあるからさ」
「本当? すごい、こんな短期間に。早く見てみたいな」
「じゃあ、これから一緒に帰らないか? 俺たちの家に」
俺は椅子に置いた彼女のバッグを持ち、もう一方の手で彼女と手を繋ぎ、病院から新居に向かった。
何を・・考えているんだろうか。
まさか、断るための答えを、考えていたりするんだろうか・・。
「何を・・考えてる?」
「うん・・。自信、なくて・・私」
「自信? 何の?」
「いい奥さんに、なれるかな・・って。一度・・失敗してるし」
「いい奥さんには、ならなくていいんだ。俺だって、いい夫になれるかどうかは分からない。
・・そうだな。蒼は、俺とこれからも一緒にいたいと思ってる?」
「うん。それはもちろん」
「それだけで充分だよ」
「・・・・玲生さんが、そう言ってくれるなら」
彼女は、俺の差し出した小箱にそっと手を伸ばす。
承諾してくれたんだな・・と思った。
「着けようか?」
「・・うん」
月明かりを反射したダイヤはキラキラと輝き、ふたりを幸せの光で包む。
「すごく綺麗。これは・・相当高いなぁ」
左手をかざして、彼女は苦笑いする。
「まぁ、値段は気にしないことだ。
でも、良かった・・。断られたらどうしようかと思ったよ。もう新居も用意してあるからさ」
「本当? すごい、こんな短期間に。早く見てみたいな」
「じゃあ、これから一緒に帰らないか? 俺たちの家に」
俺は椅子に置いた彼女のバッグを持ち、もう一方の手で彼女と手を繋ぎ、病院から新居に向かった。