悪役令嬢に転生したのですが推しのイケオジ騎士様(モブキャラ)と恋に落ちるルートはどれですか!?
「まずは、謝るよ。ブランがエレーナちゃんを、泣かせちゃったこと」
ガブリエル王子に言われ、ふるふると首を横に振った。
「ブランさんは悪くありません……。私が、勝手に――」
「こういうのは、男が悪いの。泣かせちゃったとしても、もう少し何かあるでしょ、普通は、さ」
ガブリエル王子がため息まじりに言う。
「でも、そういう不器用なところも含めて全部好きなんです」
ブラン様は一流の騎士団長だった。けれど、恋愛に関しては奥手で不器用だ。それはきっと、騎士団を辞した今も変わらないはずだ。
少なくとも、乙女ゲームの中ではそうだった。
「騎士団を率いる強さ、その心の優しさ。守るために強くなったのに、大切な人を守り切れなかったと知ったときには、胸が張り裂けそうになりました」
「ブランに一目惚れしたわけじゃないんだ?」
ガブリエル王子に言われてはっとした。
つい、オタクのクセが出てしまった……!?
「君、ブランの何を知っているの?」
「私は――」
このゲームの世界に転生してきました、だなんて言っても信じてもらえないだろう。
どう言おうか悩んでいると、それまでガブリエル王子から投げられていた鋭い瞳が柔らかく微笑む。
「ブランは自分からそういうことを話す人じゃない。君は一体何者?」
ガブリエル王子に言われ、ふるふると首を横に振った。
「ブランさんは悪くありません……。私が、勝手に――」
「こういうのは、男が悪いの。泣かせちゃったとしても、もう少し何かあるでしょ、普通は、さ」
ガブリエル王子がため息まじりに言う。
「でも、そういう不器用なところも含めて全部好きなんです」
ブラン様は一流の騎士団長だった。けれど、恋愛に関しては奥手で不器用だ。それはきっと、騎士団を辞した今も変わらないはずだ。
少なくとも、乙女ゲームの中ではそうだった。
「騎士団を率いる強さ、その心の優しさ。守るために強くなったのに、大切な人を守り切れなかったと知ったときには、胸が張り裂けそうになりました」
「ブランに一目惚れしたわけじゃないんだ?」
ガブリエル王子に言われてはっとした。
つい、オタクのクセが出てしまった……!?
「君、ブランの何を知っているの?」
「私は――」
このゲームの世界に転生してきました、だなんて言っても信じてもらえないだろう。
どう言おうか悩んでいると、それまでガブリエル王子から投げられていた鋭い瞳が柔らかく微笑む。
「ブランは自分からそういうことを話す人じゃない。君は一体何者?」