悪役令嬢に転生したのですが推しのイケオジ騎士様(モブキャラ)と恋に落ちるルートはどれですか!?
「エレーナ、やっぱり君は最高の婚約者だよ」
恥ずかしさが最高潮に達して、慌てて言葉を紡いだ。
「で、でも、勝ったのはブランさんなので、私は――」
「私の可愛い婚約者は、まだそんなことを言うんだね。意地悪だなあ」
言いながら、レオンは私の肩口に顔を埋める。くすぐったくて肩をすくめると、それに満足したようにレオンが私から離れた。
そして、私の前に回るとブランの隣に立ち彼と顔を見合わせる。
その顔には、いたずらに成功したような、不敵な笑みが浮かんでいる。
「私がブラン殿に頼んだのは、ただの手合わせさ」
「…………え?」
思いもよらぬ言葉に、間抜けな声が出た。
「あの大国、リベルテ王国の騎士団を統帥していた元騎士団長だ。こんなに強い方と手合わせできる機会は、なかなかないからね」
レオンは私の方に向き直ると、にっこりと笑みを浮かべてそう言った。
「えっと……じゃあ、あの噂は?」
「噂?」
レオンは笑みを崩さずに私に聞き返す。
どうやら私は、勘違いしていたらしい恥ずかしい事実を話さなければならないらしい。
「えっと、お二人が、私を取り合って、決闘をする、と――」
言いながら、顔から火が吹き出そうになる。
言い終わらない前に、レオンは大声を上げて笑った。
「それはね、きっとあそこにいる悪い王子の流した噂だ」
レオンは背後にいたガブリエル王子を指差す。
ガブリエル王子はヘラヘラと、肩をすくめて笑っていた。
恥ずかしさが最高潮に達して、慌てて言葉を紡いだ。
「で、でも、勝ったのはブランさんなので、私は――」
「私の可愛い婚約者は、まだそんなことを言うんだね。意地悪だなあ」
言いながら、レオンは私の肩口に顔を埋める。くすぐったくて肩をすくめると、それに満足したようにレオンが私から離れた。
そして、私の前に回るとブランの隣に立ち彼と顔を見合わせる。
その顔には、いたずらに成功したような、不敵な笑みが浮かんでいる。
「私がブラン殿に頼んだのは、ただの手合わせさ」
「…………え?」
思いもよらぬ言葉に、間抜けな声が出た。
「あの大国、リベルテ王国の騎士団を統帥していた元騎士団長だ。こんなに強い方と手合わせできる機会は、なかなかないからね」
レオンは私の方に向き直ると、にっこりと笑みを浮かべてそう言った。
「えっと……じゃあ、あの噂は?」
「噂?」
レオンは笑みを崩さずに私に聞き返す。
どうやら私は、勘違いしていたらしい恥ずかしい事実を話さなければならないらしい。
「えっと、お二人が、私を取り合って、決闘をする、と――」
言いながら、顔から火が吹き出そうになる。
言い終わらない前に、レオンは大声を上げて笑った。
「それはね、きっとあそこにいる悪い王子の流した噂だ」
レオンは背後にいたガブリエル王子を指差す。
ガブリエル王子はヘラヘラと、肩をすくめて笑っていた。