「先生」って呼ばせないで
『うん。また、なんかあったら気軽に話して。電話は出れないと思うけど』
「…それは、担任として言ってる?」
『両方。のんちゃんの気持ちも分かるけど、ごめん。理解してほしい』
そうだよね。
廉くんは、お兄ちゃんの幼なじみでもあるけど、今はもう“担任の先生”。
昔のようにはいかない。
でも、そんななかでも、こうして時間を作ってくれた。
私を励ましてくれた。
「ありがとう、廉くん」
廉くん、大好き。
口が裂けてもそんなことは言えないけど、本気でそう思う。
『別に俺は何もしてないよ。あと俺からも1つだけ。絶対にLINE交換したことは秘密にすること。今日の電話も絶対に誰にも言わないこと。わかった?』
げ、さっそく教師モードだ。
教師モードの廉くんはちょっと怖いんだよぉ…。
「梨沙にだけは言っていい?」
『だめ。俺たちだけの秘密にしといて』
…!!
その言い方、何かズルい。
廉くんと私だけの秘密…。
悪くない。
むしろ、良い。
『わかった?』
「わかった!」
『はい。じゃあもう切るよ』
「え〜」
『え〜じゃない。また月曜な。おやすみ』
っ!!
“おやすみ”
それはやばい。
録音して毎日聞きたい。
低音気味の少し気怠そうな“おやすみ”
なんか、良い!すごく!
「もう一回言って!お願い!」
『…言わない。じゃあな』
「ねぇ廉くんーっ。お願いっ」
『…お前さぁ…、なんでもかんでも自分の要求が通ると思うなよ?』
「ねーえ、お願いっ」
もう二度と聞けないかもしれないんだもん。
もう一回だけ聞きたい。
『はーー。これで最後な。何言おうと切るから。おやすみ』
ブツっ
宣言通り電話は切れたけど、私の脳内には廉くんの“おやすみ”が綺麗に焼き付いている。
幸せだ。
推しから“おやすみ”をいただけるとは!
それも二度も!
「ふふーんっ」
今日は嫌なこともあったけど、終わりよければ全て良し。
最高の一日だ。
「…それは、担任として言ってる?」
『両方。のんちゃんの気持ちも分かるけど、ごめん。理解してほしい』
そうだよね。
廉くんは、お兄ちゃんの幼なじみでもあるけど、今はもう“担任の先生”。
昔のようにはいかない。
でも、そんななかでも、こうして時間を作ってくれた。
私を励ましてくれた。
「ありがとう、廉くん」
廉くん、大好き。
口が裂けてもそんなことは言えないけど、本気でそう思う。
『別に俺は何もしてないよ。あと俺からも1つだけ。絶対にLINE交換したことは秘密にすること。今日の電話も絶対に誰にも言わないこと。わかった?』
げ、さっそく教師モードだ。
教師モードの廉くんはちょっと怖いんだよぉ…。
「梨沙にだけは言っていい?」
『だめ。俺たちだけの秘密にしといて』
…!!
その言い方、何かズルい。
廉くんと私だけの秘密…。
悪くない。
むしろ、良い。
『わかった?』
「わかった!」
『はい。じゃあもう切るよ』
「え〜」
『え〜じゃない。また月曜な。おやすみ』
っ!!
“おやすみ”
それはやばい。
録音して毎日聞きたい。
低音気味の少し気怠そうな“おやすみ”
なんか、良い!すごく!
「もう一回言って!お願い!」
『…言わない。じゃあな』
「ねぇ廉くんーっ。お願いっ」
『…お前さぁ…、なんでもかんでも自分の要求が通ると思うなよ?』
「ねーえ、お願いっ」
もう二度と聞けないかもしれないんだもん。
もう一回だけ聞きたい。
『はーー。これで最後な。何言おうと切るから。おやすみ』
ブツっ
宣言通り電話は切れたけど、私の脳内には廉くんの“おやすみ”が綺麗に焼き付いている。
幸せだ。
推しから“おやすみ”をいただけるとは!
それも二度も!
「ふふーんっ」
今日は嫌なこともあったけど、終わりよければ全て良し。
最高の一日だ。