「先生」って呼ばせないで
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翌日の放課後。
教室では廉くんと話すタイミングがなかったから、補習が終わってから職員室に向う。
職員室にはおらず、テニスコートにいると思うよと他の先生が教えてくれた。
テニスコートか…。
あまり行きたくはないけど、行かなきゃいけない。
それくらいのことをしてしまった。
本当は朝一で謝りたかったけど、常に女子に囲まれていてどうすることもできなかった。
今日も数学の補習があったらよかったのにな…。
あったら廉くんと2人で話せたのに。
そんなことを考えながら辿り着いたテニスコートでは、男子テニス部が遥斗先輩を中心として練習しているところだった。
廉くんはコートの端にあるベンチに座って部員を見ている。
ベンチと私がいる通路は緑のフェンス1枚を隔てているだけで、すぐ近くに廉くんがいる。
「廉くん」
声をかけると、ビックリした顔で振り向いた廉くんと目があった。
「おぉ、どうした?」