「先生」って呼ばせないで
遥斗先輩とは、委員会が一緒になったことがきっかけで仲良くなった。


カッコよくて、運動神経抜群で、頭も良くて、穏やかな性格で、明るく面白く優しい。


なんでもできる完璧人間。


校内で遥斗先輩を知らない人はいない。


遥斗先輩は男女問わず友達が多く、私もその中の一人。


でも…家にお呼ばれするってことは、他の女の子たちより一歩リードしてるんじゃないかな。


なーんてね。


そんなことあるわけないか。


見た目は平凡、鈍臭くて頭も悪い私が遥斗先輩と付き合えるなんて奇跡起きやしない。


「春休み明けのテスト、いい点取れたらいいな」


「遥斗先輩に教えてもらったところは完璧だから、きっと取れると思います!!」


「その自信はどっから来るんだか」


「だって遥斗先輩に教えてもらったんだもん。絶対大丈夫」


「俺を買いかぶり過ぎ」


「だって遥斗先輩ですよ??皆が憧れる遥斗先輩」
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