ちびっこ聖女は悪魔姫~禁忌の子ですが、魔王パパと過保護従者に愛されすぎて困ってます!?~
八章 ちびっこ聖女と湖の魔物
~八章 ちびっこ聖女と湖の魔物~
(暑い……くるしい……ゆ、だるぅ……)
発熱してから、はたして何日が経過したのだろうか。まだほんの一日のような気もするし、ひと月にもなるような気もする。
(悪魔の力が暴れてるせいだって、パパは言ってたけど……いったい、いつまで暴れてるの……もしかして、ルゥのこと、きらい……?)
身体にはびこる謎の熱は、いまだ収まる気配も見せない。だが、熱のある状態には慣れてきたのか、数時間ごとに細かく意識が戻るようになった。正確には苦しさのあまり寝つきが悪く、眠ってもすぐに目覚めてしまうだけなのだけれど。
「ディー、ベティ……ルゥ、このまま、死んじゃう?」
「死っ……!? な、なにを仰っているのですか、姫さま。そんなご冗談、ディーの心臓に悪いです。絶対に大丈夫ですから、安心してください」
「そうですよ、姫さま。きっといまに熱も下がって元気になります」
従者たちはかわるがわる励ましてくれる。
そんなふたりに、ルイーズはなおのこと気分が落ち込みそうになった。
「ベティ、いま、何時……?」