大嫌いなキミに愛をささやく日
過保護なライバル
「という事があって……これからどうしたらいいと思う?」
「物語の開始10ページくらいで早々に告白した鳳条くんに、一介の私が何を言えようか…いや何も言えない」
「え?何?」
「何でもないよ」と脱力して笑うのは、友達の泡音(あわね)ちゃん。
勉強は苦手らしいけど、恋愛に関してはお手の物のキレイめ可愛い子ちゃん。
「むしろ、凜は今まで気づかなかったわけ?鳳条くんが凛を好きな事に」
「存在を抹殺しようと企んでた相手に、まさか好かれてるなんて思う?」
「いや怖すぎ泣いた」
「鳳条くん可哀想に」と目にハンカチを当てている泡音ちゃん。
「私が悪い」流れになってない?
え、私が悪いの?
「大体さ。鳳条くんが”凛の守護神”って噂されてるの知らなかったの?」