大嫌いなキミに愛をささやく日
「だって煌人は、この前……私とナル先輩が一緒に帰った時、ずっと私たちの跡をつけてたんでしょ?」

「……は?」

「ストーカーされるのは嫌。だから私の情報は、煌人に教えない」

「……」



いや、ちょっと待て。

もしかしてストーカーって……俺のことなの!?



「凛、聞くけど……。最近困ったことないか?」

「煌人にストーカーされる事」

「常習犯じゃねーよ!」



ナル先輩がちょっと怪しい雰囲気だったから凛が心配で見守ってたんだよ!――とは、言えなかった俺。

「常習犯じゃない」=時々はストーカーしてる。

という間違った認識を、凜にインプットさせてしまったらしい。

言わずもがな。

過去にないドン引きした目で、凛は俺を見ていた。



「というわけだから煌人。もう私に関わらないでね」
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