大嫌いなキミに愛をささやく日
「そう言えば、私の家と煌人の家。車で十分の距離だったね。この前、執事さんに送ってもらって初めて知ったよ」

「ちょうど校区の境目だったな」

「意外に近いんだなって思って、嫌な気持ちになった」

「(なんで嫌な気持ち!?)」



明らかにショックな顔をして見せると、凛は「冗談だよ」とベッと舌を見せる。

可愛いかよ……!!と、目がハートになった俺。

その視界の隅に、


ガサッ


奴が、いた。



「! 凛!隠れろ!」

「え、なに?」

「いーから!家の中に入ってろ!!」
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