大嫌いなキミに愛をささやく日

「凜を守ろうとしてくれて、本当にありがとう。凜は不安とか相談を誰にも言わない癖があるから……父親である俺にもね。

だから、煌人くんが色々勘付いて先読みしてくれると、あの子も助かると思うんだ」

「そうですかね……」

「自信を持って。君は間違いなく、凜に影響を与えているよ」

「それは、どっちにですか？」



良い方向に？
それとも、
悪い方向に？


聞くと、真さんは「……」と暫く凜黙した後。

俺に向かってウィンクをした。



「それは秘密」

「はあ！？」

「大事な娘の情報を、人様にポンポン教えるわけにはいかないからね～」



そう言って、ストーカー男を引っ張る真さん。

家の中を指さして「そろそろ迎えに行ってあげて」と言った。



「そしてストーカーの件は片付いたって言って。煌人くんの功績にしてもらえると助かる。俺が表立って動いたとあらば、凛も不審がるからね」