大嫌いなキミに愛をささやく日
「いいの。それはいずれ私が抜き返すから……それより」

「それより?」



煌人が私の前に来る。

私は、煌人の顔を見るのではなく、首のあたりを見た。

直接顔を見るのは恥ずかしくて、照れくさい。



「今までの勉強の事ばかりしてたから、恋愛の事がからっきしで……。

だから、まだ煌人へ返事ができないの。ごめんね」

「……」

「……煌人?」



すると煌人は、顔を赤くして「そーかよ」と言った。

何か怒ってるのかと思ったけど……



「正直、なかった事にされたのかと思ったから……。覚えててくれただけ嬉しい。

だから、いーよ。返事がいつになっても、俺は待つから」

「煌人……」

「それにプロポーズもしちゃったしな」

「あ、あれは有効なの……っ?」
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