大嫌いなキミに愛をささやく日
「はい、もちろんですよ煌人様」

「じゃあ行動を慎めよ!」

「はいはい」



煌人の小言を聞きながら、執事さんは煌人のおでこに冷たい物を張ったりだとか、すぐに体温計を測ったりだとか。

煌人の体調を把握するのに、とにかく余念がなかった。

そして、やっぱり高熱が出ていると判明し、すぐに家に帰る。

だけど帰り際に……



「そう言えば、凛様。明日は運動会ですね」

「はい、そうですね。煌人の晴れ舞台……だけど、大丈夫でしょうか」



執事さんの背中に負われて、熱でぐったりしている煌人。

だけど、執事さんはニコリと笑って「明日には元気にします」と言い切った。

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