大嫌いなキミに愛をささやく日

――明日には元気にします



今の煌人のひきつった顔が、執事さんの言葉の威力を物語っている……。

昨夜なにがあって、煌人は風邪が治ったのか――

すごく気になるけど、聞くの怖いからやめとこ。



「そう言えば煌人、今日はご両し、」

「あ。集まりがあるんだった。じゃあ俺、行って来るわ」

「い、いってらっしゃい……」



バイバイと、手を振る時間もなかった。

すごいスピードで、煌人は教室からいなくなる。



「我らが旗手様は、お忙しいねぇ」

「無理して、また倒れなければいいんだけど……」



煌人の心配をする私を見て、泡音ちゃんが「お」と言う。



「凛、最近ちょっと変わったね」
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