大嫌いなキミに愛をささやく日

せっかくの運動会なのに、水を差しちゃった……!



「と……」

「と?」
「と?」


「トイレ!!!!」

「トイレ!?」
「このタイミングでかよ!」
「俺らよりカッコ悪いー!」



私が男子の前から全速力で逃げた後。

テントの中は、再び悪口を言う男子のたまり場になる。

今度は主に、私の事で。



「なんだよ三田のやつ」
「正義のヒーローぶりやがってな」
「結局、鳳条を庇いたいだけなんだよなぁ」



と、男子たちが私の悪口を言う、その後ろで。


ザッ


なぜか現在リレーの競技者である煌人が、笑顔で立っていた。



「誰が、誰を。庇いたいんだって?」
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