大嫌いなキミに愛をささやく日


「ここ、空いてるな」



鍵のかかっていない空き教室を見つける。

俺は靴を脱いで躊躇なく教室に入った後、ゆっくりと振り返る。

そして、



「来いよ、凛」

「……っ」



震える「その人」に、手を伸ばした。


自分にとって大事で好きな人――


改めて、今日。


俺にとって「その人」は凛以外いないって、そう思ったんだ。




*煌人*end




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