大嫌いなキミに愛をささやく日
「なんだよ。寝れねーの?」



私が煌人を見ると、すぐに気づいてくれる。

それだけ私の事を気にしてるって事?

いつも見守ってるって事?



ドキン



「(あれ?)」



今、胸のあたりが、なんかこう……締まるというか、握られてるっていうか……。



「(いや、握られてるって。誰によ)」



自分で思った事ながら、変な思考回路に乾いた笑いが出る。

そして煌人に目をやった。



「おい凛、何か顔が赤いけど大丈夫か?」

「え、赤い?」

「まさか本当に熱出たんじゃねーの?待ってろ、体温計持ってくる」



シャッとカーテンを閉めて、出て行く煌人。

その後ろ姿を、少しの間、不覚にも見続けてしまった。



「はっ、何をしてるの私……」


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