大嫌いなキミに愛をささやく日
「あ、本当だ」

「白い肌だから、よく目立つね」



ノートを支えていた私の腕には、それらの痕がクッキリと残っていて……確かによく目立つ。

「すぐ消えるかな?」と思っていると、先輩が、いつの間にか全部のノートを持って立ちあがっていた。



「選手交代。どの先生に持っていけばいい?」

「あ、ありがとうございます。でも、」

「こういう時は素直に甘えて。それに、もう持っちゃったしね」

「あ、じゃあ……お願いします」



職員室から帰る時も先輩と一緒で「何かお礼をさせてください」と言ったら、先輩が嬉しそうに笑った。

そして、


「じゃあしばらくの間、俺と一緒に帰らない?」


と提案され――――今に至る。



「いらっしゃいませー」


「何で煌人が私の隣に座るの?」

「男同士で座れっていうのかよ」

「嫌なら、私が先輩の隣に、」
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